
1.概要
大学生・大学院生向けの水中考古学フィールドスクール(以下、本FSとします。)を2026年3月に静岡県初島で開催します。
本FSは「水中考古学における潜水作業の実務」を学ぶためもので、5日間の潜水作業(午前)と各作業の陸上でのシミュレーション(午後)、ならびに水中考古学の基本を学べる座学(夕方)を組み合わせた、計6泊7日の合宿型短期集中実技講座です。
2.本FS実施の背景ならびに目的
2012年の「鷹島神崎遺跡」の国史跡指定や、2022年に文化庁から発行された『水中遺跡ガイドブック』により、日本国内でも水中考古学へ対する関心が高まっています。そしてその高まりは、考古学や歴史学を学ぶ大学生・大学院生の間にも広がりつつあります。
しかしながら各大学に設置された水中考古学プログラムや授業には、水中考古学の概論や方法論を学べるものがあっても、その潜水作業・発掘調査の実技を学べるところはいまだ限られています。
そこで本FSでは静岡県初島沖に沈む江戸期和船の水中遺跡にて、水中考古学に必要な潜水作業の実習を、日本国内の大学生・大学院生向けに開催します。
本FSにて水中での発掘・測量作業の基礎を学んでいただき、そこで得た技術や経験を、その後の水中考古学の学習、そしてキャリア形成へと役に立てていただきたいと考えています。
3.実施期間
2026年3月1日(日)~ 3月7日(土)
※講義・実習は3月2日(月)~6日(金)となります。
4. 主催者ならびに関係団体
主催:一般社団法人クロノナウト
協賛:セイコーウオッチ株式会社
共催:有限会社シーフロント
5. 参加費
12万円(税込)
※宿泊費・食費、ダイビング費・機材レンタル代込み。
静岡初島までの移動費は自己負担となります。
※ダイビング機材持参による、参加費の割引はありません。
※参加費の振り込み方法についてはFS参加者決定後に別途連絡させていただきます。
※振込期日は2026年2月20日(金)になります。
6.開催場所
初島沖海底遺跡(江戸期の廻船の水中遺跡): 静岡県熱海市初島沖、水深約20m
7.募集人数及び参加資格・選抜方法
1)募集人員 最大10名
2)参加資格 (本FS開始日時点)
a. 大学生(満18歳以上)・大学院生(満29歳以下)及び18歳以上29歳以下の社会人
b. アドバンスドオープンウォーター以上のダイビング資格保有者
c. ドライスーツ使用経験が4回以上
※上記a.~c.全ての条件を満たす方。
3)参加者の選抜方法(※先着順ではありません。)
申込時に800字以内の参加志望動機の小論文を提出いただき、審査したうえで選抜させていただきます。また優先順を大学生 > 修士課程 > 博士課程 > 一般参加者 とさせていただきます。
※本FSの第2日(授業初日)にダイビングインストラクターによるチェックダイビング(テスト潜水)を行います。そこでダイビングの技術が未熟で、潜水作業が危険であると判断された参加者は、FS期間中の午前は雨天天候時用の補助講習を座学で行っていただきます。その場合でも、ダイビング作業無しによるFS参加費の割引はありません。
8. ダイビングの事前講習
上記参加資格のb.とc.を満たしていない参加者のために、初島シーフロントダイビングセンターによるダイビング事前講習を用意しています。
(こちらの受講費はFS参加費とは別途となります。)
・PADIオープンウォーターライセンス講習: 88,000円(税込)、2026年2月22日(日)~25日(水)、
・PADIアドバンスドオープンウォーター講習(ドライスーツ講習付き): 80,190円(税込)、2026年2月26日(木)~28日(土)、
上記事前講習の受講は任意です。しかしながら、本FS開始までにオープンウォーターライセンスを保有していない参加者は①と②の両方の受講を、オープンウォーターのみでアドバンスドを保有していない参加者と、アドバンスドを持っているがドライスーツ使用経験が3回以下の参加者は②のみの受講をお勧めしています。
あくまで任意ですので、お住まい最寄りの他のダイビングセンターで独自に講習・練習していただいて大丈夫です。既にb、c、の参加資格保有者(FS開始日時点)の方は、このダイビング事前講習への参加の必要ありません。
※事前講習期間中の宿泊場所と宿泊費については、参加者が各自予約とお支払いをお願います。本FSの参加費と、事前講習の参加費に、事前講習参加中の宿泊費と食費は含まれていません。
※事前講習希望者はFSの参加が決定した後(11月17日以降)に、初島シーフロントへ各自でお問い合わせ、お申し込みください。(Email: hatsushima@seafront-dive.com)
9. 申込締切日
2025年10月31日(金)の24時
参加希望者は、①名前、②性別、③生年月日、④所属(大学名、研究機関名、会社名など)、⑤連絡先(Emailと電話番号)と共に、⑥800字以内の本FSへの志望動機に関する小論文(書式は自由)を chrononaut.japan@gmail.com へお送りください。
講師陣による選考の後、本FS参加可否について2025年11月16日(日)までに、全てのお申込者へEメールにてご連絡させていただきます。
10.宿泊施設
民宿 丸喜(TEL. 0557-67-1415)
民宿 浜の家(TEL. 0557-67-1479)
※参加者の皆さんには民宿の大部屋を共有していただきます。(男女別になります。)
11.講師
1)山舩 晃太郎 (ヤマフネ コウタロウ)
【船舶考古学、文化遺産デジタルアーカイブ研究】
一般社団法人クロノナウト 代表理事、 合同会社アパラティス 代表社員
京都橘大学 客員教授、 九州大学 共同研究員、 東京海洋大学 非常勤講師
2)田中 万智 (タナカ カズトモ)
【保存科学、近世陶磁器研究】
茅ヶ崎市教育委員会 社会教育課 考古学学芸員
3)岩淵 聡文 (イワブチ アキフミ)
【人類学、海事考古学】
東京海洋大学 教授
NPO法人アジア水中考古学研究所 理事
4)小峰 彩椰 (コミネ サヤ)
【開陽丸研究、地方自治体による水中文化遺産の管理と活用】
北海道江差町教育委員会 学芸員
5)ゲスト講師:文化庁職員による講演を予定
12.FS講義アドバイザーおよび潜水作業補助ダイバー
・中川 永 (豊橋市美術博物館 学芸員)
【中世考古学、琵琶湖湖底遺跡研究】
・林原 利明 (玉川文化財研究所 主任研究員)
【水中文化遺産保全と活用、水中災害遺跡研究】
・三納 正美 (九州大学 浅海底フロンティア研究センター 准教授)
【海洋探査、水中3次元計測技術】
・戸村 裕行 (水中写真家、神戸大学 国際海事研究センター リサーチフェロー)
【水中写真撮影、第二次世界大戦に関わる水中戦争遺跡研究】
・初島ダイビングセンター所属のインストラクター3名
朝倉 一哉(安全管理責任者)、他2名
・潜水作業補助ダイバー3名
13. お問い合わせ先
山舩 晃太郎: chrononaut.japan@gmail.com または
田中 万智: kaz-rec@itotake.jp
※山舩は長期の海外出張をしております。必ずCCで両名にお送りください。
14.本FSの日程ならびにカリキュラムの概要
初日:3月1日(日)
参加者の初島到着(チェックイン開始14:00~)
16:30~18:30 開校式
19:00~20:00 夕食
第2日:3月2日(月)
7:00~8:00 朝食
8:30~12:00 チェックダイビング(オリエンテーションとテスト潜水)
12:30~13:30 昼食
13:30~16:00 陸上練習:【遺構実測図作成のための三角測量(手実測)】
16:30~17:30 水中考古学概説(座学:講師 山舩)
19:00~20:00 夕食
第3日:3月3日(火)
7:00~8:00 朝食
8:30~12:00 潜水作業実習【遺構実測図作成のための三角測量(手実測)】
12:30~13:30 昼食
13:30~16:00 陸上練習:【遺構の断面図測量(オフセット測量)】
16:30~17:30 水中考古学の歴史・法律・現状(座学:講師 岩淵)
19:00~20:00 夕食
第4日:3月4日(水)
7:00~8:00 朝食
8:30~12:00 潜水作業実習【遺構の断面図測量(オフセット測量)】
12:30~13:30 昼食
13:30~16:00 陸上練習:【フォトグラメトリによるデジタル測量】
16:30~17:30 水中考古学と保存処理(座学:講師 田中)
19:00~20:00 夕食
第5日:3月5日(木)
7:00~8:00 朝食
8:30~12:00 潜水作業実習【フォトグラメトリ】
12:30~13:30 昼食
13:30~16:00 陸上練習:水中ドレッジの組み立て・操作の講習
16:30~17:30 取得データ(第2・3日目の潜水作業)からの実測図作成
19:00~20:00 夕食
第6日:3月6日(金)
7:00~8:00 朝食
8:30~12:00 潜水作業実習【水中発掘】
12:30~13:30 昼食
13:30~16:00 フォトグラメトリのデータ処理(3Dモデル作成)
16:30~17:30 日本の行政(埋蔵文化財課)と水中考古学(座学:文化庁職員)
19:00~21:00 夕食・懇親会
第7日・最終日:3月7日(土)
7:00~8:00 朝食
8:30~9:30 片付け・清掃
10:00~10:30 閉校式
11:00 解散
※雨天時、及び体調不良者・潜水作業不参加者は座学を行います。
内容は保存処理、船舶史、海事法等々です。
15. フィールドスクールの見学について、
本フィールドスクールにおいて年齢制限により参加資格がない方、潜水は出来ないが水中考古学に興味のある方、メディア関係者向けに、午後の【陸上練習】と【座学】の見学会を各日行います。
・見学費:1日(14:00~16:00および16:30~17:30)あたり1万円(税込)
・参加人数:各日14人まで。(先着順となります。)
・申込期日:2025年2月27日(金)
・申込方法:①参加希望日(複数可)、②名前、③所属(大学名、研究機関名、会社名など)、④連絡先(Emailと電話番号)をchrononaut.japan@gmail.com までメールにて申し込みください。
※熱海港午後1時00分発の初島行き定期船をご利用いただくと便利です。
初島から熱海へのお帰りは、午後5時50分発の最終便をご利用ください。
※見学費のお支払いは、現地での現金払い、または銀行振込が可能です。
振込先の口座情報は、お申し込みのメールへの返信にてお伝えいたします。
※ご希望の方には、見学料の請求書を発行いたします。
見学者とは異なる宛名での請求書をご希望の方は、メールにてお知らせください。
※FS参加者への講義をスムーズに行うため、見学者からの講義中の質問等は一切受け付けません。少し離れた場所、教室横の見学スペースからの見学のみになります。予めご了承ください。(ノート・写真等はとっていただいて構いません)。
※見学費に食費や宿泊費等は含まれておりません。各自でご用意下さい。
(民宿 丸喜、民宿 浜の家は貸し切りで使用中の為、FS期間中のご宿泊は出来ません。熱海市内の宿泊施設を各自でご利用ください。)
※高校生以下は見学料無料です。事前お申し込みは必要となります。
※初島島民の皆様の見学は無料とさせていただきます。事前申し込みは必要ありません。
※午前中の水中作業への見学会は行いません。
以上
第一回(2025年) フィールドスクール:写真アルバム


















